書籍詳細

骨関節画像診断入門

著=Clyde A. Helms/監訳=伊藤勝陽(広島大学大学院医歯薬学総合研究科放射線医学教授)

B5判

260頁

第3版

ISBN978-4-86034-856-4

2005年12月発行

Amazonで買う

原書第1版から翻訳され、放射線科専門医試験の必読書という評価を受けた第2版に続く第3版の翻訳書。若い放射線医や整形外科医が楽しみながら骨関節画像診断の基礎を身に付けられる。


原著者序文


一見,第2版とあまり変わっていないようだが,骨軟部領域の画像診断医としての著者の30年近い経験をもとに,第3版には種々の改善や訂正を加えた.特に,MRを扱う章は,この領域が進歩し続けていることに鑑みて,最新の内容となるように配慮した.

親しみやすいカジュアルなスタイルで記述するという本書の方針は,第3版でも保たれている.本書を最初に執筆した時,まじめなトピックスをあまりにも軽々しく扱っていると読者が思うのではないかと著者は心配していた.しかし驚いたことに,初版は大変好評で広く支持されたのである.本書の記述が不まじめだと考えた読者も実際には多かったと思うが,初版以来15年たった今では,著者はそのような批判についてまったく気にならなくなった.

事実,本書の記載は気楽なスタイルであるし,著者自身それを目指して書いているのである!それは著者が骨軟部画像診断を軽く考えているということでは決してなく,初学者がこの領域を容易に学べるようにという配慮からこのようなスタイルを採用しただけのことなのである.

一度ものごとの基礎を習得すれば,最新の知見に関しても深く掘り下げて学ぶことができる.

他の教科書は,骨軟部画像診断を真正面から扱っているためにとっつき難いものがほとんどである.

これから骨関節の画像診断を学ぶ人たちに申し上げる.まずは,この教科書で楽しく学んでいただきたい.

Clyde A. Helms
監訳者序文


今から約15年前,教室の西岡,粟井の両君が,C. A. Helms著の“Fundamentals of Skeletal Radiology”という本を携えて,「骨X線診断に不慣れな研修医の教育用に向いているので翻訳したい」と言ってきた.

教科書としては砕けた表現の多い文章のため翻訳に少し時間がかかったが,『骨X線診断学の基礎』という題名で '92年に上梓することができた.

初版は最小限の知識を与えるテキストとして編纂されていたため,骨疾患のすべての領域が網羅されていたとは言えず,当時普及しつつあったMRの記述もなかった.

その後,'95年春に骨系統疾患と関節のMRが加わり原著が全面改訂されたのを受け,日本語版も名前を変え『骨関節画像診断入門』として同年に翻訳出版した.幸いなことに,当時はコンパクトに記載された骨関節画像診断の入門書が少なかったこともあって,本書は,研修医のみならず放射線科専門医や診療放射線技師の方々からも広く支持を受けた.

前回の改訂から約10年後の本年春に再び原著が改訂され,これに合わせて今回も日本語版を出版することとなった.

前回ほどの大きな改訂はないが,印刷用のデータがデジタル化されたことで全体に画像の質が改善されているほか,一部はよりわかりやすい画像に変更されており,MRに関する最新のトピックスも随所に付け足されている.

本テキストが実戦的であることはこれまでと同様である.本書は全篇を通読して初めて価値のある本であるが,なかでも第1章の不必要な検査と第4章のDon't touch lesionは飛ばさないで読んで欲しい.

10年ぶりに読み直したが,やはり入門書として最適な1冊と思う.本テキストで物足らないと感じた場合には,次のステップとして本書に記載されている教科書や文献を読んだり,自分で文献を調べたりして正確な知識を付け加えると良いだろう.

2005年11月
伊藤 勝陽

目次

1.不必要な検査
2.良性嚢胞性病変
3.悪性骨腫瘍
4.“DON'T TOUCH”LESION
5.外 傷
6.関節炎
7.代謝性骨疾患
8.その他の稀な疾患
9.膝関節のMR
10.肩関節のMR
11.腰椎─椎間板疾患と脊柱管狭窄
12.足部と足関節のMR
13.その他の領域のMR